第12章 彼女の息子は彼女の心を刺す方法をよく知っている

中野蓮は、中野航平によく似たその瞳をたちまち潤ませ、長谷川栞を睨みつけた。

ママは一晩じゅう自分のことなんて放っておいた。飲みたかったコーンスープだって、作ってくれなかった。

それなのに今度は、ケガのことも少しも心配しないで、甘ったれるなって言うの?

脚はほんとに痛いのに。入院しちゃダメなの?

長谷川栞への恋しさは、瞬く間に怒りに塗りつぶされた。

「べつにママに世話してなんて頼んでないし! 入院するなら、美希おばさんとパパがいればいい!」

長谷川栞は表情ひとつ変えない。

中野蓮は彼女をじっと見た。いつもなら「美希おばさん」と口にしただけで、ママの顔色は少し変わったのに。

なの...

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